世田谷区玉川台の内科、循環器内科|内科後藤クリニック|用賀駅徒歩7分
循環器内科

循環器内科とは

循環器内科

循環器とは、心臓から血液が送り出されて体じゅうの組織を巡る、その経路のことを言います。
したがって循環器内科では、不整脈、狭心症・心筋梗塞、心不全などの心疾患や、動脈硬化、動脈瘤などの血管の疾患を対象とし、主に薬物や生活指導による治療を行います。

循環器内科で扱う主な疾患

  • 高血圧
  • 不整脈
  • 動脈硬化
  • 脂質異常症(高脂血症)
  • 狭心症、心筋梗塞
  • 心不全
  • 心臓弁膜症
  • 大動脈瘤
  • 閉塞性動脈硬化症

など

こんな症状はご相談ください

  • 血圧が高い
  • 強い胸痛を覚える
  • 胸に締めつけられるような違和感を覚える
  • 歩行・運動時に胸が苦しくなり、休むと楽になる
  • 動悸がする(鼓動が速くなる、鼓動を強く感じる)
  • 脈が乱れる、飛ぶ
  • 息苦しくなる(特に横になった時)
  • 以前よりも運動時の息切れがひどくなった
  • 失神した(気を失った)
  • 心電図や胸部X線検査で異常を指摘された

など

循環器内科の主な検査

胸部X線検査

胸部X線検査

心臓をはじめ、肺や大動脈などの形や大きさを映し出します。
心臓が拡大していないか、形はどうなっているか、肺の動脈・静脈は太いか細いか、途切れていないか、肺の内部に水が貯留していないか、鬱血は無いか、大動脈はどのような状態か、などがわかります。
撮影する部分に、金属・プラスチック・湿布薬等があると、写真に写ってしまって診断の妨げになりますので、撮影前に外しておきましょう。

心電図検査

心電図検査

心臓の中で生じている微かな電気的変化について、時間を追って記録します。
心臓の収縮・拡張が正常に行われているか、心臓の筋肉に酸素と栄養を供給している冠動脈の血流は円滑か、心筋に異常は無いか、などがわかります。
検査室へ急いで駆けつけたりしたような場合は、しばらく休んでから検査を受けてください。
また、胸と両手首、両足首部分の肌を露出しやすい服装で受けましょう。

心エコー検査

心エコー検査

超音波を心臓に当て、跳ね返ってくるエコー(反射波)を画像に描出し、心臓の様子を見るのが心エコー検査です。
映し出された心臓の大きさや動き、弁の状態などを観察して診断を行います。
放射線被曝の心配が無いので、妊婦さんや乳幼児も安心して受けられます。
心筋梗塞や心臓肥大、弁膜症などの疾患を確認することができます。

頸動脈エコー検査

頸動脈における動脈硬化の視覚的な診断が行える簡便な検査で、痛みもX線被曝も伴いません。
動脈硬化を起こすと血管壁が肥厚したり硬くなったりしますが、画像を見れば、その様子がよくわかります。
また、頸動脈(首の左右に1本ずつ走っている太い血管で、頭部に血液を送る役割を担っている)の動脈硬化の進行度を調べれば、全身の動脈硬化の程度が評価できます。
首回りが露出しやすい服装で受けましょう。

ホルター心電図

ホルター心電図は、日常生活のなかで小型・軽量な装置を身につけ、長時間にわたる心電図を記録・解析、観察する検査装置です。
短時間の心電図検査などでは診断できない不整脈や冠攣縮性狭心症などの発見が可能です。
電気毛布などの使用は避けてください。

循環器内科で扱う代表的な疾患

高血圧

高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて慢性的に高く維持されている状態です。
高血圧は日本人にはとても多い疾患で、40~74歳の人のうち男性は約6割、女性は約4割が高血圧と言われます。
高血圧を放っておくと、その高い圧力によって血管壁にストレスが掛かり、動脈硬化が生じて狭心症、心筋梗塞、心不全といった心臓血管系の病気を招いたり、または脳卒中の原因になったりします。

不整脈

不整脈が発生する主な原因は、冠動脈疾患、心臓弁障害、心不全、先天性心疾患などで、多くが心臓に起因する病気です。
甲状腺異常や肺に病気がある人も、不整脈になりやすい傾向があります。
しかし、心臓病等に関係無く、老化や体質的なもの、ストレスや睡眠不足、疲労などによっても不整脈は起こりやすくなります。

心臓は1日に約10万回も拍動しており、心臓は時には規則正しくない電気信号により不規則な動きをしてしまう場合があります。
つまり不整脈は誰にでも起こり得るのです。
不整脈の症状としては、下記のようなものがあります。

ただ、不整脈は常に自覚症状があるわけではなく、本人がそれと気づかないケースが少なくありません。
しかし、徐々に病状が悪化するに従い、自覚するようになってきます。

早い脈(頻脈)

頻脈になると、ドキドキとする動悸が感じられるようになります。
さらに脈が速まっていくと、心臓が全身に血液を送り出せない状態になってしまい、吐き気や冷や汗、意識消失等の症状が出てきます。

遅い脈(徐脈)

徐脈になると、フラッとしたり、めまいがしたり、意識が無くなって卒倒したりします。
徐脈状態が長い間続くと、動作時に息切れがするようになります。

飛ぶ/抜ける脈(期外収縮)

期外収縮になっても自覚症状を感じないことが少なくないのですが、症状を感じる時は、脈が飛んだり、胸の周辺に不快感を覚えたり、胸が痛くなったりします。
これらの痛みは比較的狭い範囲で起こり、あまり持続しないで解消します(数十秒以内)。

不整脈のほとんどは、実はあまり心配の無い、一時的なものが多いのですが、不整脈のなかには注意を要し、専門医による詳細な診断と、場合によっては適切な治療が必要となるケースもありますので、不整脈を指摘されたり気になったりした際には、循環器内科を受診する事をお勧めします。

動脈硬化症

動脈硬化症とは、文字通り「動脈が硬くなる」ことです。
動脈が硬くなると、血管のしなやかさが失われるために血液をうまく送り出せず、心臓に負担が掛かってしまいます。

また、動脈が硬くなると、血管の内側が脆くなって粥腫(コレステロールや脂肪などと、血中にあるマクロファージと言われる免疫細胞が沈着したもの)ができ、血管の中が狭くなったり、詰まったり、また粥腫が剥がれて血液中を漂い、やがて細い血管を詰まらせたりします。
ちょうど水道管が古くなると汚れて詰まったり、錆びて剥がれたりするのと同じような状態です。

血管の内側が狭くなると、必要な酸素や栄養が全身に行き渡らず、臓器や組織が正常に機能しなくなります。
さらに血管が狭くなって詰まると、臓器や組織に血液が届かず、壊死(組織が死ぬこと)してしまう場合もあります。
また、血管が硬くなることで血管それ自体も脆くなり、破れやすくなります。

脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症(高脂血症)というのは、血液中の脂質、具体的には「コレステロール」や「中性脂肪(トリグリセライドなど)」の濃度が慢性的に高い状態のことです。
脂質異常症には、大きく分けて次の3つのタイプがあります。

  • 高LDLコレステロール血症
  • 低HDLコレステロール血症
  • 高トリグリセライド(TG)血症

脂質異常症を放置すると、増えた脂質がどんどん血管の内側に溜まって動脈硬化の進行を促してしまい、ついには心筋梗塞や脳梗塞の発作を招く原因となってしまいます。
また、高血圧などと同様に自覚症状が無いため、健康診断などの機会を利用して、早い段階で見つけることが大切です。

狭心症

狭心症は、心臓の冠動脈(心臓の上に冠のように載っており、心筋に酸素と栄養を供給している動脈)の血流が不足することによって、心筋が酸素不足に陥る疾患です。
主に動脈硬化のために冠動脈の血管が狭くなり、心臓への血液の流れが一時的に滞るために発症します。

狭心症を放置すると、やがて冠動脈が閉塞して心筋梗塞となり、生命にもかかわる危険な状態になったりします。
そのため狭心症の段階で、しっかりと治療しておくことが肝心です。

心筋梗塞

冠動脈が詰まって血流が途絶えると、心臓の筋肉に酸素と栄養が供給されなくなり、やがてその領域の筋肉が死んでしまい(壊死)、心筋梗塞が発症します。
心筋梗塞になると、激しい胸の痛み、重い感じ、呼吸困難、冷汗、嘔吐などの症状が現れます。ただし、高齢者や糖尿病患者では感覚が鈍って胸痛を自覚しないこともあり、なんとなく元気が無い、また吐き気などが主な症状であったりすることから、見落とされるケースも少なくないので、要注意です。

心不全

心不全とは、心臓(心筋)の収縮、弛緩機能が低下し、全身の組織に十分な血液を送り出せなくなった状態を言います。
心不全の症状は、原因によっては突然出現することもありますが、多くはゆっくりと現れてきます。
まず、血液を送り出す能力の低下による症状があります。疲れやすい、だるい、動悸がする、などです。
もう一つ、鬱血による症状があります。肺に鬱血が生じると、息切れや息苦しさが起こり、体の各部分に鬱血が生じると、むくみが出ます。肝臓や胃腸に鬱血が起こって腫れてくると、お腹が張ったり、吐き気を催したり、食欲が落ちてきたりします。
こうした症状の出方は、心不全の重症度によって異なってきます。

心不全の初期には、平地を歩く時には何ともないのですが、階段を上ったり、重いものを持ったりすると、息切れが起こってきます。
このくらいの症状が現れた時点で一度、ご相談いただきたいと思います。

心臓弁膜症

心臓内部は、上下左右4つの部屋に分かれており、上の部屋を(左・右)心房、下の部屋を(左・右)心室と呼びます。
左右の心室から全身に血液を供給する大動脈、肺に血液を供給する肺動脈という血管がそれぞれ延びています。
この心房―心室の間と心室―動脈の間にある、扉のように開閉する構造物を「弁」と呼び、これらの弁に狭窄や閉鎖不全などが見られる状態を心臓弁膜症と言います。

心臓弁膜症は先天的に形態的異常がある場合や、加齢変化、リウマチ熱の後遺症、動脈硬化、心筋梗塞などに伴って生じる場合があります。
心臓弁膜症が進行して弁の機能が落ちると、徐々に心臓の負担が増え、息切れや倦怠感などの心不全症状が現れてきます。

閉塞性動脈硬化症

手足(主に下肢)の動脈が、動脈硬化によって狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を来たし、末梢部分に循環障害を起こして、酸素や栄養を十分に送り届けることができなくなった病態を閉塞性動脈硬化症と言います。
この病気は、手足の末梢の動脈に生じ、徐々に進行していきます。

進行とともに冷感、しびれ、足の痛み、潰瘍・壊死といった症状が現れてくる慢性疾患ですが、血栓(血のかたまり)が形成されることによって急速に悪化するケースもあります。

大動脈瘤

全身に血液を送っている大動脈はヒトの体の中で最も太い血管で、心臓から上向きに出た後、頭や腕などに血液を送る3本の血管を枝分かれさせながら弓状に左後方へと大きく曲がり、背骨の前面に沿うようにしながら腹部方向へと下っていきます。
心臓から横隔膜までを胸部大動脈、横隔膜から下の部分を腹部大動脈と言います。

大動脈にはいつも血圧が掛かっているので、動脈硬化などで弱くなった部分があると、瘤(こぶ)ができやすくなります。
血管の壁が薄くなって大きく膨らんでくる病気が動脈瘤で、生じた場所によって胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤などと称されます。
大抵の大動脈瘤は、径の拡大の進行が緩やかなために、初めはほとんど無症状です。
特に、胸部大動脈は自覚症状に乏しく、胸部X線写真の異常な影によって初めて認められることが少なくありません。

大動脈瘤で怖いのは、何と言ってもその破裂です。
一度破裂すると激烈な胸痛や腰痛、大出血による意識障害などを引き起こします。
破裂した場合の致死率は、80~90%にも上ると言われます。
したがって、破裂前に治療するのが鉄則です。破裂のしやすさは、大動脈瘤の径の大きさにより判断され、もちろん径が大きいほど破裂しやすくなります。

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